おうちの子は大丈夫ですか?(ノミのおはなし。1
ノミ。最近になって、被害の話を聞く機会が非常に多くなりました。
春先に、ノミが発生する前に駆除と予防をかねて、垂らす薬や飲む薬があるのをご案内するのですが、「今ついてないからいい」とおっしゃる飼い主さんも少なくないです。
今はついてないけど、この先つかない保証は、対策をしていない限り、どの子にもありません。。。
それはともかく。
ノミを見たことがある方は多いと思うのですが。
ノミの増え方をご存じでしょうか。
ざっくりとしたお話をします。
おうちのわんこにゃんこが、ある日、外で1匹、ノミをつけてきたとしましょう。
ノミアレルギーがあれば、この時点で全身が痒くて痒くてー! ってことになるので、おうちのひとが気がつきます。皮膚が敏感な子も同様になる子がいるでしょう。
でも、ふつうのわんこにゃんこであれば、ノミが 1匹や 2匹ついたところで、「ところどころ掻いてるな」くらいで、すぐにノミが見つかることはありません。
ノミ取りクシにかかることも、まずあり得ません。
そのノミは、わんこにゃんこの毛の間を、吸血しながらのびのびと走り回ります。
そして、交尾相手がいれば、 1日にだいたい、 10〜20個の卵を産みます。
(平均 13個という論文も出ていました)
その卵は、皮膚の上から、ころころと床に転げ落ちていきます。
わんこにゃんこが、体を掻いたときには、その辺に飛び散ってます。
ざっくりと。ノミがついた子から、1日に 10個の卵が落ちているわけです。
落ちた卵は孵って幼虫になり、その後さなぎになって、わんこにゃんこが通りかかるのを待ちます。
暑い時期は、卵の段階から成虫になるまで、だいたい 2〜3週間と言われています。(寒い時期は、卵やさなぎのまま、気温があがるのを、ずーっと待っています)
卵が転がり落ちた先が、おうちのなかだったら、それは、ノミの卵や幼虫、さなぎにとっても快適な環境です。幼虫は家具の下を好むので、掃除機をかけても吸い取りにくいし、さなぎはベタベタしてるので、カーペットがあるとそれにくっついて、やっぱり掃除機では吸えません。
まぁ、吸っちゃっても、掃除機の中で育ったりもするようですが。。。
というわけで、夏。
気温が上がってきて、ノミも元気いっぱいです。
ものすごく単純な話にすると、
おうちの子についたノミは、1日 10個の卵を落とします。
長くみて、3週間後には、家の中で育ったノミが、毎日 10匹、おうちの子につきはじめます。
単純に考えると。
その日から、おうちの子は、毎日 100個ずつ、ノミの卵を落とし始めるわけです。
10日後くらいには、おうちの子の体の上のノミは、 100匹を越えています。
そうしてまた、3週間後、毎日 100匹のノミが、おうちの子につきはじめ、毎日 1,000個のノミの卵が、家の中に落ち始めます。
その頃には、
おうちの子の体の上には、何匹のノミがいて、
おうちの中には、ノミの予備軍(卵〜幼虫〜さなぎ)はどのくらいの数落ちているでしょう。
ノミ取りくしで、やっつけられる数でしょうか。
ノミが増える前、つく前の対策(予防)をおすすめします。。
イラストは、イラストわんパグさんからお借りしています。