わんこ去勢手術 (はるちゃんの場合 片側陰睾:そけい部)
トイプードルのはるちゃんの、去勢手術の記録です。

はるちゃんは、片方の精巣が、本来入る場所である袋(陰嚢)の中に、うまくおさまらない「陰睾(いんこう)」という状態で、足の付け根(そけい部)にありました。
陰睾については、下記で詳しく解説しますね。
去勢手術では、陰睾の場合も、そうでない場合も、精巣を2つとも摘出します。
はるちゃんは、ちょっとこわがりさん。
写真は、手術の前に撮りました。
とってもかわいいんですが、ちょびっと不安が滲み出てますね。
病院での診察時は、終わるとごほうびを食べられますが、それまではとっても緊張して、体がガチガチになってしまいます。
術後の抜糸が、怖くてストレスかな、ということで、抜糸をしない方法を選択しました。
この場合、傷を合わせる糸は体の中にあります。
皮膚の縫合としては、頑丈さにやや欠けますが、はるちゃんのメンタルを優先しました。
下の写真は、手術の前です。
向かって左側の精巣をつまんでいます。「そけい部の陰睾」になります。
陰嚢に、精巣が1個あるのもわかります。

手術の傷は、正しい場所にある精巣は、陰嚢より頭よりにできます。
そけい部の陰睾は、精巣の真上から切除するため、そこも傷になります。
はるちゃんは、当日の夕方におうちに帰りました。
手術、頑張りました。
麻酔は安定しており、術後の覚醒も良好だったため、当日の夜からごはん OK。
帰宅後、当日の晩ごはんを、たくさん食べたんだそうです😊
術後5日目の写真です。

傷がわかるでしょうか。
陰睾部のところが「しわっ」となった写真になっちゃっています。
赤丸をつけてみました。↓

(陰嚢の部分は、時間が経つとだんだん平らになります)
術後の経過としては全く問題なしでした!
細身のはるちゃんですが、去勢手術をうけたので、今後は体重が増えるかも?!
ということで、避妊・去勢手術後のおすすめフードサンプルを差し上げました。食べてくれるかなー。。
今回、はるちゃんのお父さんに、手術の例としての写真提供をお願いしました。
快く受けてくださってありがとうございました。
陰睾について
陰睾(いんこう)は「精巣(睾丸)が本来入る場所である袋(陰嚢)の中に、うまくおさまらず、身体の中や足のつけ根付近に残ってしまう」状態のこと、とお伝えしました。
小型犬種では大型犬種より多い印象です。
男の子のわんこの精巣は、生まれた直後はお腹の中にあります。生後1~2ヶ月ほどで袋の中(陰嚢)に入ります。
ところが、片方だけ、または両方とも見当たらないことがあります。この場合を「陰睾」といいます。
陰睾だと、精巣が、入るべき袋の中ではなく、お腹の中や足のつけ根のあたりの皮ふの下などに隠れています。
正常だと、イラストの左側とすると、お腹の中だと、右側になるイメージです。

けっこう深いところに隠れていますよね。
2つともお腹の中に残っていることもあります。
普段は特に困った症状はありませんが、陰睾の精巣は袋の中よりも高い温度なので、腫瘍になりやすいなどのリスクがあります(正常な睾丸の10倍以上と言われます)。
放っておいてもすぐ病気になるわけではありませんが、長い目で見ると病気になる可能性が高くなるため、手術で精巣を取る治療が一般的です。
特に、お腹の中に残った場合は、外から見てもサイズがわからないため、「いつの間にか腫瘍になっていた」ということも多々あります。
もしおうちの子で心配があったら、病院で相談してくださいね。