病院嫌いにさせないために(わんこ)
わんこたちは、春には狂犬病予防注射があったり、フィラリアの予防シーズンに突入したり、ついでに混合ワクチンを接種されちゃったりと、にわかに動物病院に行く機会が増えてしまいます。
そこで、タイトルです。「病院嫌いにさせないために」
どんな工夫があるでしょう。
私からシンプルにお答えすると、
「飼い主さんが、病院を特別な場所だと思わないこと」
「うちの子は病院が嫌いなはず、って思わないこと」
だと思います。思う、というより、私の中ではほぼ断定です。
最初っから「ここは病院だから嫌い!」という子は少ないです。
性格にもよりますから、用心深い子は、「知らない場所だからなんか苦手。。。」と思うでしょうが、最初から「ここは不吉な場所である」なんてことは思わないはず。
そして。
わんこは、「飼い主さんの心を読むのが、ものすごく上手」なのです。
わんこと暮らしているひとは、心当たりがあると思います。
「病院のことを考えただけで、すーっといなくなる」
「おやつのことを考えていると、いつの間にかそばにいる」
こういうことは、わんこと暮らしていると「よくあること」です。
実際、犬という動物は、より知能が高いと言われる霊長類よりも、ひとの心を感じ取る能力がある、と、証明されているそうです。(行動学の先生がおっしゃっていました)
と、いうことは。
おうちのひとが緊張していると、わんこたちは、「おかあさんが緊張してるから、ここは何か特別な場所なんだな」と緊張するのです。
ご家族にとっても、「動物病院にいく」ということは、あんまり日常じゃないでしょう。
いくら元気な時のワクチンであっても、「病院にいく」ことに対して多少緊張したり、「◯◯ちゃんは痛がらないかしら」と心配したりするだろうとは思います。
でも。「うちの子」のために、ちょっと頑張ってあげていただきたいのです。
狂犬病の注射とか、ワクチンとか、フィラリアの予防のためとか、「元気な時に行かなくちゃ」なときは、
「さぁさぁお散歩に行くよー!」という軽い気持ちでお越しください。
そうしたら、おうちのわんこも「なんか知らない場所だし、ちょっと痛かったり怖かったりしたけど、お母さん(ご家族)が楽しそうだから、いいのかな」って思うこともあるのです。
注射の際には、「うちの子」の顔だけをよーく見ながら、いっぱいいっぱい撫でててあげてください。
間違っても「注射怖いー!」なんてご家族が思っちゃいけません。頭から離れなかったら、「うちの子」がどんなにかわいいかを一生懸命考えてください。
そして、注射ができたら、いっぱいいっぱいホメてあげてください。注射や病院が怖くなっておどおどしたり、鳴いちゃったり暴れちゃったりしても全然かまいません。
元気な時の来院でしたら、ごほうび持参なのもいいでしょう。
- ルルル動物病院では、特にワクチンの際は、朝ごはんを少なめにしておいて、の、午前の来院をおすすめします。
- ごはんを少なめにするのは、ごほうびがおいしくなるから。午前の来院は、万が一ワクチンで副反応が出ても、午後に病院で対応できるからです。こういったことに関しては、改めて詳しく書いていきたいと考えています。
にゃんこはまた感じ方が違う子が多いので、他の対策も必要ですし、実際ににゃんこだけの工夫もあります。
わんこも感じ方に個体差があるので(ひとと一緒で、みんな性格が違うからあたりまえ!)、なにかありましたら、わんこと一緒にご相談にいらっしゃっていただければな、と思います。
そんなわけで、「おうちの子が元気な時の来院は、ご家族はぜひ、楽しそうにしてお越しください!」
ルルル動物病院も、なるべく楽しそうにお迎えいたします。
(*病気の際は、特にぐったりしているときなどは、お電話していただいてからのご来院をおすすめいたします)
*ルルル動物病院では、人間のご家族のことを(わんこにゃんこ視点で)便宜上、「おとうさんおかあさん〜」と呼ぶことが多いです。これは、わんこにゃんこたちが、ご家族のことをそう考えていることが多いと思われるからです。