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おしらせ

ねこの心筋症(院内検査できます)

ねこにも心臓の病気があります。

 

この10年くらいでいろいろな検査ができるようになって、意外とたくさんの子から見つかるようになってきました。

ねこの場合は、心筋症という病気が多いです。

心筋症とひとことで言ってもいろいろあるのですが、どれも厄介なことに変わりはありません。

体調悪いにゃんこ

重症になってくると、胸水が溜まってきて呼吸が苦しくなったり、心臓にできた血栓があちこちの血管を詰まらせたり、大きな血管が詰まって後ろ足が動かなくなったり、そのまま亡くなってしまったり、と、とても恐ろしい病気です。

なにがいちばん厄介か、というと、若い子でも発症する可能性があること。

私自身が夜間救急の動物病院にいたときに診た、心筋症から起きる血栓症で亡くなった子の最少年齢は、なんと生後6ヶ月でした。。。
あらゆる年齢での発症が報告されています。

猫の心疾患は実際の罹患率より低く報告されている可能性があります。米国では、健康にみえる猫のうち16%が心筋症をもっていた一方、肥大型心筋症をもつ猫の約3割にしか雑音が聴取されなかったという調査結果の報告もあります。
また犬に比較して、猫の心疾患における画像検査の感度・特異性はあまり高いとはいえず、早期診断が難しいのが現状です。

IDEXX laboratories 動物医療の検査センターから)

 

心臓の病気は、治療したら完治する、ということはありません。

「治る」ではなく、「調子を整える」「進行を遅らせる」イメージになるかと思います。

初期(体の負担が少ない状態)で発見して、それ以上悪くならないように、進行を遅らせるようにしていくのが理想です。

 

ただ、ねこの心筋症は、初期では症状はほとんどでないので、初期のうちに見つけるのはなかなか困難です。

一般的な健康診断のときに行う聴診や触診視診(予防接種のときにしていること)では、初期では見つけられません。

ねこの心雑音は、心臓の病気以外でも起こりますし、異常がなくても雑音が聞こえることもあります。また、心雑音がないから大丈夫とも言えません。

 

ここ10年くらいかけて超音波検査の器械の精度があがって、値段も下がって、一般の動物病院で、ねこの小さい心臓をみられる器械も少しずつ普及してきています(でも決して安い器械ではありませんし、グレードもさまざま)。

また、ねこの心臓は小さくて動きも早いうえ、ねこはじっとさせられているのが苦手。。。なので、心臓の筋肉が分厚くならない心筋症だと(心筋症にもいろいろあるのです。。)またわかりにくかったりもします。

 

 

それが、血液検査ですぐに心筋症の有無が診断できるようになったのです!(前振りが長い!)

(血液検査。10分くらいで結果がでます。お預かり不要)

検査は来院していただければいつでも可能です。

気になる方はお気軽にご相談ください。

採血されるねこ

*病気を早くみつけて対処する(飲むお薬を使います)ことが、心臓の、ひいてはにゃんこ自身の長生きにつながります*