わんこ:乳歯抜歯1

遺残乳歯(犬歯)

先日、トイプードルの Regalo(レガーロ)ちゃんの、乳歯の抜歯を行いました。

わんこたちは、ひとと一緒で、こいぬのときには乳歯が生えていて、おとなになってくると永久歯が生えてきて、乳歯が抜けてしまいます(抜け変わりは一生に1回です)。

小型犬と暮らしている方はご存じかと思いますが、小型犬の子たちは、乳歯がうまく抜けてくれないことが多いのです。

絶対ぜったい抜かなくちゃダメ、というわけではないのですが、何かと困りものであるのも確かなので、機会があれば抜歯することをお勧めしています。

 

 

では、残った乳歯の何が困るのか

・永久歯が正常に生えてくる邪魔をする。

・食べかすや歯垢がたまりやすくなる。

というのが、代表的かと思います。

 

永久歯ができてくるころには、乳歯の歯根は、体に吸収されてどんどん小さくなり、支えを失った乳歯がポロリと取れる。。。というのが正常な歯の抜け変わりです。

人間の子供の歯と同じです。外から見えるところは歯があるけど、抜けてみたらその歯の根っこ、なくなっていませんか?

 

わんこの体がある程度育っているのにも関わらず、乳歯が残っていて、がっちりついている場合は、歯根の吸収がうまく行われていないことが多いのです。

遺残乳歯(犬歯)

 

これは、抜歯をした、犬歯(乳歯)です。

赤線の右側が、「歯」として見えている部分。

赤線の左側は、「歯根」で、歯茎の中に隠れています。

本来だと左側が吸収されてなくなることで、乳歯がぐらぐらして、取れるのです。

下の臼歯(乳歯)は、歯根部分がなくなっていて、ぐらぐらしていたのですが、まだくっついていました。

このまま取れてしまうのが、正常な、歯の抜け替わりです。

遺残乳歯(臼歯)

 

永久歯が生えてくるころには、乳歯は取れてしまうのが正常とされています。

 

犬歯は、歯根がしっかり残っていたので、きちんと処置をして抜きました。

 

こういうことを行うのが、「乳歯の抜歯」です。

 

次回からは、実際にどのように乳歯が残っていたのかを紹介していきます。