歯の処置をしたら、元気になりました。

…とおっしゃったのは、チワワのプラムちゃんのお母さん。

それは、歯科処置から3週間が過ぎた頃でした。

 

* * *

 

以前記事にさせていただいた避妊手術の一ヶ月後、体調も問題なく元気にしているので、かねてから気になっていた口のなかをさっぱりさせるべく、歯科処置をすることになりました。

いまのお母さんのところにくるまでは、ブリーダーさんのところにいたプラムちゃん。口のなかのケアはされたことがなかったのではないかというお話でした。

以前に歯科処置を受けていたものの、それから幾歳月。。。

 

ということで、歯科処置をしました。

事前に静脈点滴を始め、その後麻酔で寝てもらって、口のなかをよーく観察します。
(オレンジ色のヒモでとめられているのは、気管チューブ。気道を確保し、麻酔時は、ガス麻酔や酸素を送ります)

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左側。どの歯がどの歯か、わかるでしょうか。

切歯(前歯)と前臼歯は、歯石で合体したようになっていて、何本あるのかはっきりしません。歯と歯茎の境に、白いのが溜まっているところは、膿が出てきているところです。

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右側。こちらもべったり汚れています。。

下側の犬歯は、もともと両側がありません。

上側の歯の多くは、ぐらぐらと揺れていました。

本来歯を支えている歯槽骨が退縮してしまって、歯を支えられなくなっています。いまの歯は、歯石で支えられているので、歯石を取ると支えがなくなって、ますます揺れが激しくなるので、抜歯をします。

 

歯を超音波スケーラーできれいにして、

抜歯をする歯は抜歯をして、

歯周ポケットが深い場所は、歯と歯肉の間に処置を施して、再接着を促します。

その間、何度も洗い流します。

仕上げで二度磨きをして(犬はエナメル質が薄いので注意深く行います)、終了。

 

歯科処置をするだけでなく、洗浄に Meon水を使うことで、口臭もほとんどしなくなります。(Meon水は、除菌や消臭が得意で、生体に刺激を与えることはありません)

 

歯はずいぶん減ってしまいましたが。。。

(切歯はぜんぶ取れてしまいました)

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見るたびに小さな汚れが見つかるので、その都度処置して、ぴかぴかになったところで、歯科処置終了。

 

抜いた(抜けた)歯は 11本。

体が小さい分、歯も小さくて、処置の時間は 35分ほどでした。

翌々日には、ご飯をよく食べるようになった、とのお話でした。

 

その3週間後、プラムちゃんが、「以前より元気になった」とのお話があったのです。

以前はしなかったのに、ぬいぐるみのおもちゃをくわえて振り回したり、走り回ったりしているそうです。

 

きっと、ずっと口が痛くって、ずっと我慢してたんだねぇ。。

歯は減ってしまったけれど、痛い思いをすることがなくなったので、のびのびと遊べるようになったようです。

 

もともと少ない体重も、少し増えてきていました。

*すべての症例写真は、おうちの方の了承を得て公開させていただいています。